住宅やビルなどの建物を作るためには、現場で工事する方が効率よく安全に作業できるための足場が欠かせません。しかし、「鳶職(とびしょく)」と呼ばれる足場職人の仕事について興味を持たれている方でも、具体的な仕事内容やどのようにキャリアアップしていくのかなど、わからないことも多いかと思います。
そこで今回は、足場職人の仕事内容やキャリアについてご紹介します。
■足場職人の仕事とは
新築、改修、解体などさまざまな建設工事において、鳶職人は最初に現場に入り足場を組み立てることから、「鳶に始まり、鳶に終わる」と言われるほど建設現場に無くてはならない存在です。
鳶職といっても、仕事をする現場の専門性によって「足場鳶」「鉄骨鳶」「重量鳶」などに分かれています。私たち足場アートが携わっているのは、鉄やパイプなどの足場部材を組み立てる足場鳶です。現場で作業される職人の方が安全に効率よく仕事ができるように、戸建て住宅からマンション、ビルなど高層の建設現場で足場を設置・解体するのが主な仕事で、足場鳶は鳶職の中でも特に需要の高い足場職人です。
■足場職人のキャリアアップ
足場職人として仕事をしていくと、具体的にどのようなキャリアを歩むことができるのでしょうか?
足場の仕事に関する専門の学校や養成機関はないので、就職時に学歴や職歴を問われることはありません。一般的には、まず足場を扱う会社に入り、見習いからスタートします。別の職種から転職される方や未経験の方でも、毎日の仕事を通じて必要な知識や技能も身につけられるため、安心して始めることができます。
見習い期間中は、足場組立の補助作業など先輩職人の仕事を手伝いながら、作業や技術を学んでいきます。ただし、18歳未満の場合は法律で高所作業が禁止されているため、18歳までは資材を運搬するなど高所作業を伴わない仕事を主に行います。
仕事を一通り覚えたら、足場の組立や解体の作業を任せてもらえるようになります。足場職人として一人前になり何年か経つと、「職長」のポジションへのキャリアアップを目指すことができます。
職長は建設現場で指揮監督をする立場で、工事の工程や施工管理などの仕事をします。現場を統率し、工事が安全に行われるように全体の管理をする責任の大きな職務であり、非常にやりがいのある仕事です。
■キャリアアップに求められる資格
職長になるにあたっては資格が必要なため、仕事と平行して資格の取得準備や講習の受講などを行います。
職長になるためには、「足場の組立て等作業主任者」「鉄骨組立て等作業主任者」、クレーン作業をするための「玉掛作業者」などの国家資格が必要です。また、職長として仕事を始める時には、労働安全衛生法第60条により「職長・安全衛生責任者教育」を受講することが義務づけられています。
その他にも、鳶職人の技能を評価する「とび技能士」という国家検定があり、資格を取得すれば鳶職人としての技能や知識が証明されます。とび技能士3級は受験資格も必要ありません。未経験からスタートしつつまずはとび技能士の3級を目指すと、仕事へのモチベーションを維持でき、資格によって習得した技能のアピールもできるでしょう。
千葉県松戸市に拠点を構える足場アートでは、資格取得支援を行っており「キャリアアップしたい」「資格を取得して上を目指したい」という意欲のある方の挑戦を応援しています。さらに足場職人の疲労軽減のために従来の足場材より8kgほど軽くなった軽量材を採用したり、随時昇級できるチャンスを設けたりと、働きやすい環境づくりに力をいれています。
鳶職に憧れている方、手に職をつけてキャリアをスタートさせたいという方は、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。